My dream journal

①睡眠中に、あたかも現実の経験であるかのように感じる一連の観念や心像。視覚像として現れることが多いが、聴覚・味覚・触覚・運動感覚を伴うこともある。②将来実現させたいと思っている事柄。③現実からはなれた空想や楽しい考え。④心の迷い。⑤はかないこと。たよりにならないこと。(デジタル大辞泉)

2019/01/17 深夜のリビング

 父がリビングで女と電話している。その女は父のことを好きで、父を邪に揺すっているようだ。電話を切った後、父は途方にくれた顔で母に助けをもとめた。母は得意げになって今から2人でその女に会いに行こうと言った。

 外出するような時間ではない。母はすでに寝る用意をしていたので、下着なしに布を巻きつけ始めた。それが東南アジアの王女のように見えて、ソファに座って見ていた私は笑った。女を打ち負かそうと意気揚々として自信に満ちた雰囲気が余計にそう見えた。母は「話している時にお互いを思う時、それを言葉にできない時は歌にしようね。その女には分からない約束ね。」と父に言った。2人は車に乗り込んで深夜出ていった。

 私は1人残されたリビングのソファで横になっている。しばらく床を見つめた後、冷凍庫から白い塊を取り出して口に頬張った。一噛み、二噛みしてから、「あ、これはバターだ」と気付き、口の中でみるみる溶ける今にも胃が焼けそうな脂の味に驚き、口からゴミ箱へ吐き出した。銀紙から思い切りよく頬張ったのは自分なのに。

 

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 明け方に見た夢。バターを口に頬張ったことなんてないのに、リアルに胸が焼ける感覚がした。母は終始ご機嫌で、父は女に揺らがず、2人の親愛を感じた。下心とか恋心とか恋愛とかではなく、夫婦として家族として重ねた年月の信頼の上にある親愛を。

2019/1/3 濃い緑、透ける白

 大きな木の下、ベージュの砂の運動場、横に広い長方形、変わった形の白線の内側で、ドッチボールをしている。周りには同い年の頭や背が沢山ある。158cmの私は、あちらの方で誰がボールを持っているのか分からない。分からないなりに人の動きや空気でボールの動きを感じ取り、当たらないように逃げている。

  大きな木から細かい何かが降ってきた。気付くとそれは激しい雨に変わり、生暖かいその感触に私は木の幹の方まで走って逃げ込む。私の他にも100人はいるだろう生徒たちは白線の中から動かない。私は「どうしてなの?」と泣きそうになりながら仕方なくまた雨の中を白線の内側へと戻る。

 あまりにも強く長引く雨に皆が木の下に移動させられた。オーガンジーやシフォンの服を着た女の子がちらほらいて、皆 下に着たキャミソールやブラが透けている。中でも白いフリルのついたシフォンブラウスが肌にはりついて、濃い緑のブラがくっきりと色濃く見えるSが気の強いあの声で「M!」と友達の名前を呼んでいる。上着でも借りるんだろう。色んな女の子たちが水に濡れて色を増しそれでいて肌に吸い付くように透ける服でいる光景が艶っぽく美しかった。

 私はNちゃんとともに美術部の外廊下を歩いている。何か英語のバラードを歌っていて、それをNはいつも通り黙って嬉しそうに聴いてくれる。美術部の部屋を覗いてみてからまた来た廊下を2人で引き返す。Nちゃんが穏やかな笑顔で何か私に聞いている。

 

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 運動場は小学校、周りの人たちは中学校、私の年齢はたぶん大学、というまぜこぜな夢でした。懐かしい話を幼馴染とカラオケでした昨日が反映されているのがよく分かる。

2018/12/31 黄色と灰色

 自分の部屋のドレッサーの前に座って、髪を前髪を含めて半分に割って、三つ編みにしようとしている。

 鏡でなくカメラで顔を見ていたら、私こんな顔だったっけ?という疑問がうまれる。鏡ごしにママが後ろにいることに気付く。そのベランダには雨が降っている。ママは笑っていて雷が落ちるからと私の部屋に入ってくる。

 弟はまだベランダにいる。灰色の雷雨で私は高校の8時限をすべて休むかな、行くとしても午後から行こうかな…サボろうかな…と思っていて機嫌がいい。

 光や音が凄まじく雷を伴った台風がベランダの大窓から見える。ママがベランダに水を撒いている。そして、危ないからねと言いながら窓を閉める。

 私は三つ編みを続けている。毛先がしめ縄くらい太く、胸のあたりまで届くほど長い。

 

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 大晦日の朝に見た夢。灰色の風の強い台風の時、家の中にいて学校に行かなくてもいい非日常が好きだったことを思い出した。

2018/12/27 忘れもの

 朝、高校の教室に入る。机の上で鞄の中身を広げると、色々なものを家に忘れてきたことにきづく。ムースの付いていないパーマの髪が細く乾燥してはらはらと顔にかかる。それを見て誰かが「朝時間なかったの?」と聞いてくる。「そー。」と答えながら漁る鞄には筆記具も本もなにも入っていないらしい。

 担任のMが「おはようございまーーーす!!」と入ってくるのを背に聞きながら、隣のトイレに向かう。「協調性がありませーん!」などと言っているようだが気にならない。

 鏡の前に置いてあるHのヘアミストを借りてカールを出していく。誰かが「あれってどこいったー?」と化粧品を探している。

 

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 夢の中で私は高校生だった。髪型だけは今のパーマのかかったショートボブで。

2018/12/19 "あなたを探してる隠した瞳の奥で"

 MVが始まった。NEWSの増田貴久が海上の岩の上に仰向けになって歌っている。画面の左下に「海街diary-z」と表示が出て、絶望的にダサいネーミングセンスだな…と思った。歌詞の内容は恋人を亡くして虚無や寄る辺なさの中にいる物語だった。歌う増田貴久の幼く整った顔がどんどん満ちて波が高くなる海水に浸かっていく。

 私は1人、アジアのどこかの交差点にいる。歩道に立っている時もあれば、運転している時もある。めまぐるしく変わる国や場所の全てが見慣れぬ場所で、私は半分パニックになって笑いながらしゃくりあげて泣いている。誰かを探している。いないと分かりながら。異国の人々の群れに流されて揉まれて視界がおぼつかない。

 私が悲痛な思いで探すその人をKも探しているのだった。Kが中学生の時、その彼は「隕石が学校に落ちたあの日もあいつは人に馴染んでなかった」という。「俺があいつに親愛を教えに行くんだ」とKはどこか分からぬ狭い部屋のほの暗いベージュのカーテンの前に座って笑う。

 

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 昨日寝る前に観た「中学聖日記」の影響が確実に見える。特にアジア、タイ。先月に旅行で訪れたこともあって空気感を身体が覚えている。また、Uruのプロローグの歌詞、特に「あなたを探してる」のところばかり頭に残っててそれに引っ張られている。

 終始しめった空気の中だった。

2018/12/18 冬

 髪をさらに短く切った。ベリーショートくらいに。

 2回目か3回目の映画を観た。

 新小岩行きの電車に乗る。斜め前の方に座っている3人連れの中にYがいて、「杁中に着いたら…」と話す声が聞こえる。

 

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半分頭が寝たまま書いたメモに残っていたままを記した。電車の映像しか思い出せない。白い何かを食べた覚えもある。そのうちに思い出せたらまた書き加える。

 新小岩なんて行ったことがない。

2018/12/17 陶器の仮面

 20代の男女が向き合ってテーブルについている。女の方がはしゃいだ話し方で「ねえ見てあの人…」などと対面に座る男に話している。顔の上半分を白い仮面で隠した男が歩いている。それを女が面白がってチラチラ見ては、口元を隠すように笑って男に話す。人が不快になる話し方をする失礼な女だと思った。

 仮面の男が知らぬ間にある部屋に入った。男女がいるテーブルから左斜めうしろの方角にある、白い壁だけで作られた扉のない空間。女はまだ何か醜い笑顔で話している。「ねえあの人!こっち見てる!ほら!」仮面は顔の全面を覆うオレンジ色に変化していた。黒いだけの少し横に長い目で男女を横目に見るように、そしてまともに睨みつけるように、ゆっくりと仮面の男は首を動かす。鏡台の前に座っている。「見ていろ」とでも言うようにしかし無言で、その男はゆっくりと鏡台の上の首に両手を添える。白い彫刻模型のような首が不気味に色や形をゆらゆらと変えた。

 魂の抜けたような顔の女が、さきほどまで醜く人を笑っていたあの女の首が、左右に大きく揺れる。右に大きく揺れて、ああ首が外れると思うとはまり込むように白い陶器のような仮面の顔に。左に大きく振れて、ああ首の靭帯が伸びて元に戻らないと思うと、苦しむように震えて、くすんだ橙色の仮面の顔に。それを何度も何度も繰り返す。メトロノームのように、振り切れる度にがこっがこっと音を立てて。

 

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 熱を出した時に必ず見る夢に似た、抽象的な空間の中での夢。色も温度も空も天井もない、白かったりグレーだったりする中で、見知らぬ人々しか現れず、また自分自身も現れない、何か映像作品を見ているような気もちになる夢。

 仮面のオレンジ色は道路標示のそれと同じ色。鈍い黄色味の強い濁ったオレンジ。