My dream journal

①睡眠中に、あたかも現実の経験であるかのように感じる一連の観念や心像。視覚像として現れることが多いが、聴覚・味覚・触覚・運動感覚を伴うこともある。②将来実現させたいと思っている事柄。③現実からはなれた空想や楽しい考え。④心の迷い。⑤はかないこと。たよりにならないこと。(デジタル大辞泉)

2019/02/02 黒い黴と洋書

 私はHとコンビニの駐車場にいる。Hも私も高校の制服を着ている。学ランとセーラー。自転車のそばに立って話をしている。2人とも煙草を吸っている。誰かが近寄る気配がして、Hは自分と私にそっと毛布をかけて隠す。背中を合わせて横たわっている私は、背中越しにHの焦りと諦めを感じながら「口から煙草を離して」と3回呟く。

 コンビニの駐車場から2人で横たわっているところの繋ぎが唐突であることから分かるように、見たそれは私の夢だった。私はカビだらけの風呂場にいて湯船に浸かりながらHに電話をかける。「だから今日は自転車に乗ってはいけないし、煙草もだめよ」と言うと「え?(笑)」と言ってHは笑ってよこす。

 図書館にいる。外国の大学図書館。並んでいる本がどれも洋書のペーパーバックだった。私は自分の目が輝くのを感じながら、棚という棚を巡る。その大学にはN先生が授業をお持ちのようで、Nの箇所に著作のコーナーができていた。それならEの場所に江國香織さんの本がきっとある!と思い、Eを辿るが見つからない。ロシア語やスロバキア語のBasicやら、The Pie of Lifeとかいう百科事典みたいな料理本がある棚をぐるぐる回って、目当ての本を探す。

 

 

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夢の中で夢を見る仕様だった。メタフィクション(笑)

2019/01/26 どんぐりの味

 私はKちゃんの家の玄関にいる。彼女に「遊びに来たのだ」と紹介されて、車に乗ったままのお父さんにご挨拶する。お父さんはパソコンや書類が幾重にも重なった蛍光灯の書斎を持っている。

 まだ明るい朝でKちゃんはドレッサーで支度している。私はというとベッドで眠っている。まぶたにカーテンから差す朝の光がすけて眠りが浅い。ベッドの横をまっすぐのところにある扉あたりのところで「あんな風になってるのをどうして起こすなんてできるの。寝かせてあげなきゃ。」と気遣ってくれる声が聞こえる。言葉を聞いて「私そんなに具合が悪いのか。Kちゃんは優しいな。」などと考える。

 しかしこのまま寝ていては心配をかけ続けると思い、うつ伏せの体を引き上げてみる。なるほど身体がだるくてもう一度そのまま腕を胸に敷いて潰れた。その途端に誰かに肩を持たれた。筋肉質な腕は私をあっさり布団から引き剥がす。Kちゃんではないと、腕を感じた時に確信して怯えた。若い男だった。「やっと見つけた、これで…!」と興奮している。そしてその「これ」はどうも私のようだ。幼児がミニカーを床になすりつけるようにして私はうつ伏せのまま引きずられる。そのせいで息も荒く狂気の中嬉々として話す男の顔がずっと見えない。

 寝室のウォークインクローゼットの前で止められ、床に強い力で抑えられた。肺が潰れて息が苦しい。引きずられる途中でどんぐりを見た。若い男は手近にあるそれらを拾って、私の胸の下、ひしゃげて組まれ血の止まりそうな腕をほどきもせず、手に一つずつ握らせる。手のひらをぎゅっと握って開かないよう抵抗したが、引きずってここまで私を持って来られる男にそれは無意味もいいところだった。口に無理やりどんぐりをねじ込まれる。前歯にひとつずつ無理やり入れられた。嫌がって噛み砕くとそれをきっかけにすごい音がして、クローゼットを塞いでいたがらくたのバリケードが崩れていく。薄くてもろいベニヤの箱や、古くて欠けた椅子が音を立てて雪崩を起こした。

 若い男は私になど構いもせず、勢い勇んでがらくたの残骸を登り、クローゼットに入っていった。地べたにうつ伏せになった私の顔に巻き上がった砂埃がかかった。

 

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 久々に書き留めるほどの長さと意味がある夢を見た。ウォークインクローゼットは両親の寝室の奥にあり、そのドア横には屋根裏収納ができる高さ30cmほどの引き戸がある。その小さくて暗い穴のイメージが、バリケードのイメージになっていると思われる。バリケードは映画レミゼラブルでしかろくに見たことはない。

 どんぐりを食べたことはないです。

2019/01/17 方向音痴、空間把握能力欠如

 バスターミナル、空港、高校の校舎、ショッピングモールを全部足したような広い広い建物の中にいる。青とグレーの色調で、4階建て。中心部は吹き抜けになっていて、それぞれの階から天井や他のフロアが見える。東西南北、そして中央にエスカレーターと階段があり、人がたくさんいる。

 私はある特定の場所へ出られる出口(および入口)を探して、もうずっとぐるぐる建物の中を回っている。同じ場所は通らなかった。それなのに見つからない。出口それぞれの自動ドアには白字で地名や交通機関の名前が記してある。

 今着いたこの出口のあたりは見覚えがないし、ガラス扉の外側を向いてこちらからは反転して見える白い字も私が探している名前ではない。私はもうどうしたらよいのかと困り果てる。フロアガイドは見つからないし、あったところで上手く使えやしないだろう。一体いつ目当ての出口に辿り着けるだろう。

 

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21時ごろ眠り、3時ごろ覚醒する前に見ていた夢。この建物(世界、空間)は何度か夢で出てきていると今日気付いた。とにかく広い。私が現実に知っている建物を複雑に合成した感じがする。

2019/01/17 深夜のリビング

 父がリビングで女と電話している。その女は父のことを好きで、父を邪に揺すっているようだ。電話を切った後、父は途方にくれた顔で母に助けをもとめた。母は得意げになって今から2人でその女に会いに行こうと言った。

 外出するような時間ではない。母はすでに寝る用意をしていたので、下着なしに布を巻きつけ始めた。それが東南アジアの王女のように見えて、ソファに座って見ていた私は笑った。女を打ち負かそうと意気揚々として自信に満ちた雰囲気が余計にそう見えた。母は「話している時にお互いを思う時、それを言葉にできない時は歌にしようね。その女には分からない約束ね。」と父に言った。2人は車に乗り込んで深夜出ていった。

 私は1人残されたリビングのソファで横になっている。しばらく床を見つめた後、冷凍庫から白い塊を取り出して口に頬張った。一噛み、二噛みしてから、「あ、これはバターだ」と気付き、口の中でみるみる溶ける今にも胃が焼けそうな脂の味に驚き、口からゴミ箱へ吐き出した。銀紙から思い切りよく頬張ったのは自分なのに。

 

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 明け方に見た夢。バターを口に頬張ったことなんてないのに、リアルに胸が焼ける感覚がした。母は終始ご機嫌で、父は女に揺らがず、2人の親愛を感じた。下心とか恋心とか恋愛とかではなく、夫婦として家族として重ねた年月の信頼の上にある親愛を。

2019/1/3 濃い緑、透ける白

 大きな木の下、ベージュの砂の運動場、横に広い長方形、変わった形の白線の内側で、ドッチボールをしている。周りには同い年の頭や背が沢山ある。158cmの私は、あちらの方で誰がボールを持っているのか分からない。分からないなりに人の動きや空気でボールの動きを感じ取り、当たらないように逃げている。

  大きな木から細かい何かが降ってきた。気付くとそれは激しい雨に変わり、生暖かいその感触に私は木の幹の方まで走って逃げ込む。私の他にも100人はいるだろう生徒たちは白線の中から動かない。私は「どうしてなの?」と泣きそうになりながら仕方なくまた雨の中を白線の内側へと戻る。

 あまりにも強く長引く雨に皆が木の下に移動させられた。オーガンジーやシフォンの服を着た女の子がちらほらいて、皆 下に着たキャミソールやブラが透けている。中でも白いフリルのついたシフォンブラウスが肌にはりついて、濃い緑のブラがくっきりと色濃く見えるSが気の強いあの声で「M!」と友達の名前を呼んでいる。上着でも借りるんだろう。色んな女の子たちが水に濡れて色を増しそれでいて肌に吸い付くように透ける服でいる光景が艶っぽく美しかった。

 私はNちゃんとともに美術部の外廊下を歩いている。何か英語のバラードを歌っていて、それをNはいつも通り黙って嬉しそうに聴いてくれる。美術部の部屋を覗いてみてからまた来た廊下を2人で引き返す。Nちゃんが穏やかな笑顔で何か私に聞いている。

 

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 運動場は小学校、周りの人たちは中学校、私の年齢はたぶん大学、というまぜこぜな夢でした。懐かしい話を幼馴染とカラオケでした昨日が反映されているのがよく分かる。

2018/12/31 黄色と灰色

 自分の部屋のドレッサーの前に座って、髪を前髪を含めて半分に割って、三つ編みにしようとしている。

 鏡でなくカメラで顔を見ていたら、私こんな顔だったっけ?という疑問がうまれる。鏡ごしにママが後ろにいることに気付く。そのベランダには雨が降っている。ママは笑っていて雷が落ちるからと私の部屋に入ってくる。

 弟はまだベランダにいる。灰色の雷雨で私は高校の8時限をすべて休むかな、行くとしても午後から行こうかな…サボろうかな…と思っていて機嫌がいい。

 光や音が凄まじく雷を伴った台風がベランダの大窓から見える。ママがベランダに水を撒いている。そして、危ないからねと言いながら窓を閉める。

 私は三つ編みを続けている。毛先がしめ縄くらい太く、胸のあたりまで届くほど長い。

 

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 大晦日の朝に見た夢。灰色の風の強い台風の時、家の中にいて学校に行かなくてもいい非日常が好きだったことを思い出した。

2018/12/27 忘れもの

 朝、高校の教室に入る。机の上で鞄の中身を広げると、色々なものを家に忘れてきたことにきづく。ムースの付いていないパーマの髪が細く乾燥してはらはらと顔にかかる。それを見て誰かが「朝時間なかったの?」と聞いてくる。「そー。」と答えながら漁る鞄には筆記具も本もなにも入っていないらしい。

 担任のMが「おはようございまーーーす!!」と入ってくるのを背に聞きながら、隣のトイレに向かう。「協調性がありませーん!」などと言っているようだが気にならない。

 鏡の前に置いてあるHのヘアミストを借りてカールを出していく。誰かが「あれってどこいったー?」と化粧品を探している。

 

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 夢の中で私は高校生だった。髪型だけは今のパーマのかかったショートボブで。